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☆「発電所だよりvol.07」を発行しました

今回は、新春特別号として「ソーラーシェアリング」を特集しました。

気候危機対策は、二酸化炭素の排出削減だけでは成り立ちません。大気中に過剰に出てしまっている二酸化炭素を土や海に戻してやる回収と固定化が必要です。その期待の星のひとつが、ソーラーシェアリングです。

⇒ PDF版のダウンロードはこちら。

 

このページでは、裏面の「巷にあふれる太陽光発電のギモンに答えます」

 

①天気が悪い日は全然役に立たないよね?

②発電が大きく変動する自然エネルギーはあてにならないでしょ?

③森林を伐採したりして環境に悪いよね

④太陽光発電の寿命って?

⑤有害物質がパネルには入っているんでしょ?  

⑥大量廃棄時代が来たら大変なことに?

 

それぞれの回答内容についてのエビデンスを以下に示します。

①に関しては、グラフを参照

図は梅雨入りが異常に早かったとされた今年の5月の弊社発電所の実際の日別発電量のグラフです。

最下段に日付と天気が示されています。

 

 ②に関しては、以下を参照

「出力変動と緩和策」(国立研究開発法人産業技術総合研究所) 

  

2050年自然エネルギー100%をめぐる論点(自然エネルギー財団資料)

P24.「論点2 「曇天・無風期間」への対応」

 

平成27年度低炭素社会の実現に向けた中長期的再生可能エネルギー導入拡大方策検討調査委託業務「報告書」 

(環境省)P72.「2)広域運用による出力平滑化及び調整力融通」

 

④に関しては、以下を参照

各種太陽電池モジュールの屋外曝露による経年劣化(国立研究開発法人産業技術総合研究所) 

 

太陽光発電・蓄電池 30年以上安定した長寿命品質(京セラ株式会社)

 

よくあるご質問-機器の寿命はどれくらいですか?(太陽光発電協会(JPEA))

 

 

⑤に関しては、以下を参照

パネルに含まれる成分(有用資源と環境影響)(PVリサイクル.com) 

 

太陽光ファクトチェック

(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 准教授 前真之)

 

太陽光発電所の廃パネル問題とは? 何が問題で何が正しい?(前編)

(HATCH/「自然電力のでんき」blog編集部)

 

 

⑥に関しては、以下を参照

太陽電池パネルの適正処理・リサイクルについて(太陽光発電協会(JPEA))


☆匝瑳ソーラーシェアリング収穫祭

さる11月20日、弊社の協力先である千葉県匝瑳市の匝瑳メガソーラーシェアリングが立地する「ソーラーシェアリングの郷」にて3年ぶりの「収穫祭」が行われました。

コロナ禍でずっとくすぶっていたエネルギーが爆発したかのように、会場には1000人以上が集まり、熱いひと時を過ごしました。

このイベントの一環として、ソーラーシェアリングのミニツアーが行われ、Climate Realty Project Japanのリーダー達と参加してきました。

ソーラーシェアリングは、後日「発電所だより」でも特集しますが、日本発の気候変動対策として、大変有望な取り組みです。報告書(左の画像をクリック)としてまとめられましたので、ぜひご覧ください。


☆車載用PVの実力ー検証レポート

5年前に太陽光発電好きが高じて、駆動用バッテリーに充電できる太陽電池を搭載した世界ではじめての量産車=プリウスPHV2017年式を購入しました。当時、180WのルーフトップPVで、オプション価格28万円では元も取れないとさんざんに言われていましたが、実際の実力はどうなのか、この5年間の運用結果をまとめました。

 

実走行距離に対してルーフトップの太陽電池の電力で走行したのは 1 3. 0 %にもなりました。5年間の約 43,000 km の走行に対して、約 5,580 km 分の 174 ℓ のガソリン を代替し 、経済価値にして 約 26,000 円 、 二酸化炭素排出 約 404 [kg CO ₂] を削減 した というのが概要です。詳しくは下のPDF版レポートをご覧ください。

ダウンロード
プリウスPHVソーラー充電システムの5年間運用レポート202208.pdf
PDFファイル 559.4 KB

★熱海ブルーカーボンプロジェクト見学報告書

本年5月20日に、訪問先:株式会社未来創造部さんを訪れ、熱海ブルーカーボンプロジェクトの視察ツアーを行いました。

代表の枝廣淳子さん、副代表の光村智弘さんに懇切丁寧にブルーカーボンのもつ意義、現場での苦労などを教えていただきました。

広大な海洋と海生植物に助けられながら、気候変動対策が進められるロマンあふれる取組みです。

 

ブルーカーボンってなに?というところから始まる報告書にまとめましたので、ぜひご一読いただき、この取り組みをご一緒に応援していただきたいと思います。

ダウンロード
熱海ブルーカーボンプロジェクト見学報告書 (CRP最終版).pdf
PDFファイル 1.4 MB

☆「発電所だよりvol.06」を発行しました

新型コロナウィルスによるパンデミック、緊急事態宣言などで地域活動が2年近く停滞しました。

発電所だよりも2年ぶりに発行し、ようやくコミュニティへお配りすることが出来ました。

 

PDF版のダウンロードはこちら


☆ 「発電所だよりvol.05」を発行しました

約1年ぶりの発電所だよりを発行しました。

10月15日に第一発電所が運転開始5周年を迎えましたが、千葉県を襲った数々の災害でお祝いムードにはなれません。

これまでのところ、幸い発電所には大きな被害はありませんでしたが、いよいよ地域貢献を理念としてきた弊社の実践力が試される時代に突入してきたと感じます。

発電所だよりは、ご近所の皆さんへは直接、それから地区の回覧板にてご覧いただいています。

 

PDF版のダウンロードはこちらへ

発電所だよりvol.05(表)

発電所だよりvol.05(裏)


画像をクリックすると拡大します。

 

 



★目前に迫った卒FIT

「FITとは、太陽光発電普及の支援目的で、住宅用太陽光発電の余剰電気(自宅で使っても使いきれず余る電気)を国民(電気使用者)負担のもと、10年間固定の優遇価格で買い上げる」という、法律に基づく制度であり、その制度開始から10年が経過し、優遇価格の買上げが終了することが、卒FITと呼ばれるものだ」ということです。

 

 住宅用太陽光発電は先行して2009年11月にこの制度が始まっていましたから、この時点から同制度を利用した先発組のオーナーには、今度の11月分でこの制度の適用が終わることになります。対象者には東京電力エナジーパートナー社から「再生可能エネルギーの固定価格買取期間満了のご案内」という封書が届いているはずです。そこには買取期間の満了日や、直近1年間の各月の売電実績情報などが記載されています。

 

 それでは、「卒FIT」オーナーの先発組は、11月以降はどうなるの?という話に移ります。
 電力会社は、法律による固定価格での買取義務がなくなりますので、価格変更して買取を続けるのも、やめるのも自由になります。また従来の電力会社以外の会社が買取ってもいいことになります。

 

 さて、卒FITが目前に迫り、太陽光発電余剰電力の買手と買取条件がだいたい出揃ってきました。

 卒FIT先発組はこれまで48円/kWhの固定価格買取でしたが、どの買手もここまで高く買い取る事業者はどこもありません。一方で、電力会社から買う電気は、電力量かや契約条件によりますが、だいたい24円/kWh以上、場合によっては単価30円以上にもなります。発電した電気の自家消費をこれまでより増やすことで買う電気を出来るだけ減らし、どうしても出てしまう余剰電力は、より高く買ってくれる事業者に売るというのが、経済合理的な行動でしょう。

 

 より高く買ってくれる事業者はどこか?東京電力管内において、現時点で卒FITオーナーが選べる買手事業者を買取単価が高い順にまとめたのが以下の表です。(画像をクリックすると拡大できます)

 

 さらに、事業者の提示する条件に当てはまるオーナーなら選択肢になる買手事業者は以下の通りです。

 

 住宅メーカー各社も買取サービスに参入しています。

 

 面白いところで、利益追求ではなく、企業や自治体等の団体を応援し返礼品を受け取るふるさと納税みたいなもの、純粋に寄付するという仕組みを用意している事業者もいます。

 

 上記の情報は、弊社が報道、プレスリリースをもとに10月15日時点での調査結果です。情報は刻々変わっていきますので、上記の情報が古くなっている場合があります。意思決定される場合は各社ホームページ等で最新の情報を注意深く読み込んでください。

 

 図に示したもの以外に、東京電力エナジーパートナー社は、「再エネおあずかりプラン」という仮想の蓄電池サービスを新たに始めます。これは、「ご家庭に蓄電池を設置しなくても、余剰電力を当社がお預かりし、他の時間帯にご使用したものとみなすプランです。蓄電池の設置にかかる初期費用やメンテナンスの負担が無く、余った電気で電気料金を節約いただけます。
日中の電気のご使用量が多いお客さまや毎月の余剰電力が多いお客さまにおすすめです。」と説明されています。利用するための毎月4000円の基本料金と利用できる電力量の上限が250kWhという条件があります。どの需給契約と組み合わせるか、余剰電力はどの程度でるかで個別に計算しなければ損得が分かりません。

 詳しくは、東京電力エナジーパートナー社ホームページの
プレスリリースの資料
もしくは

再生可能エネルギー発電設備をお持ちの方向け新プラン・サービス

再エネおあずかりプラン
をご覧ください。卒FITの対象となられる方は、ご自分の事例で脳トレのつもりで計算に奮闘してみるのも良いのではないでしょうか。

 

 私も「まだまだ蓄電池の初期投資は高いから、条件があえば電気代をもっと安くするのにこの「再エネおあずかりプラン」は簡便でお勧めだ」と一旦は考えました。しかしながら、この1ヶ月程のうちに立て続けで大停電をもたらした台風15号、19号を経験した後では、蓄電池が高すぎると本当に言えるのか、と考えが変わりました。太陽光発電には自立運転という強い味方がありますが、「再エネおあずかりプラン」はあくまで仮想の蓄電池サービスで、停電時の夜間に電気を供給してくれるリアルな蓄電池ではないことに留意が必要です。

 

 以上のように、様々な事業者が色々なメニューで卒FIT電力の買取をオファーしていることがお分かりになったかと思います。


 支払い条件なども事業者によって異なります。事業者の名前も知っている会社もあれば、それほど知名度のない会社もあると思います。シビアに言えば、将来倒産してしまう会社もあるかもしれません。売った電力を支払ってもらえない可能性もありえます。
 FITの制度が終了し、自由市場になるということはこういうことです。自分で情報収集し、自分の判断で決めなければなりません。

 

 ただ、情報が多すぎて満了日に間に合うように決められないという方には朗報ですが、、現在ほとんどの方が売電している東京電力エナジーパートナー社は、現在の契約約款上、新しい買取価格に同意するならば、改めて申込み、再契約の必要がなく、従来の支払い条件で継続されるとのことです。意思決定が間に合わなくて余剰電力がタダで東京電力パワーグリッド社の電線に流れていくことだけは避けられるますので、焦らず意思決定できます。



★非常時電源の考察

台風15号の際の長期停電対策ではうまくいったPHV充電用の鉛蓄電池システムの非常時電源利用ですが、有効に機能したのは色々な条件がそろっていたからだと思います。備忘録の意味で、こうした条件を書き留めておきたいと思います。

  • 家屋やバッテリ小屋、設備やシステムに損傷がなく使用ができたこと
  • 非常電源として利用するためのインバータ、ドラムリール、ケーブル類がすぐ使える状態で一箇所に保管してあったこと
  • それらの故障や不具合が発生しなかったこと
  • 長期停電の非常事態の想定を事前にしていたこと
  • メインの蓄電池設備や補充電源である太陽電池モジュールは常用して使い慣れており、問題がない状態にあったこと
  • 鉛蓄電池の劣化を検知し、1ヶ月前に交換対応したばかりだったこと

非常時のための機器は、非常時にしか使わないということであれば、物置の奥にしまい込み埃をかぶった待機状態になることがしばしばだと思います。しかし、これではいざという時に、「使い慣れていないため使えなかった」、「故障していた」、「必要な部材が欠けて使えなかった」などの問題が発生しかねません。かといって、年に1度くらい防災訓練として、使用点検をするというのもなかなかできないものです。

 

非常食の消費期限を管理するために、在庫の非常食を平時に食べて、買い足し補充するというやり方が推奨されていますが、非常時電源も同じような考えのもと、平時にもできるだけ常用すべきだと考えます。こうすることで上述のような問題を回避できます。

 

次に大切なことは、非常時電源をどのように使いたいかの事前想定(あるいはポリシー)です。

私の場合は以下のように考えていました。

  • 非常時なのだから、平時のような全部屋で自由に電気が使えないのは当たり前
  • 生活に必要な設備はダイニングルーム、リビングルームに集中しているため、そこを宅内避難所と定める
  • 最低限使いたいのは、夜間用の照明(10W程度のLEDライトで十分)、情報収集用の液晶テレビ、PCやスマートフォン、インターネット接続ルーター、断水時の井戸ポンプ
  • 次に余裕があれば使いたいのが、冷蔵庫、扇風機または石油ファンヒーター、洗濯機
  • その次に、温水器、炊飯器、電子レンジ、エアコン
  • 長期停電対策のためには蓄電池を太陽電池で補充充電(独立または自立運転)できるようにしておく
  • 住宅内の部屋や機器の配線を分電盤の分岐ブレーカーで再確認・明記し、容易に判別できるようにしておく

上記を運用するためのツールやスキルは次のとおりです。

  • 使用する電気製品の消費電力をラベルなどで把握しておき、非常時電源の供給能力との見合いで同時使用機器を調整する
  • ワットメータなどを用意しておき、累積消費電力量を計測し蓄電地残量管理をする
  • 蓄電池にも電圧計をセットし、蓄電残量を管理する
  • 非常時に宅内配線、分電盤を利用する場合は、その危険と手順に関する知識を持ち、確実に履行できること

こういった事前想定のもと、システムの規模を設計し、機材をそろえることとなります。

エコロジアハウス永地(千葉・袖ケ浦市)で構築していた平常システムと非常時の転用形態は下の画像のとおりです。 

 

平常時のPHV給電システム

非常時の宅内引き込みシステム


上記の鉛蓄電池は、再生品であり新品の80%の容量とみなし、1回の放電深度を最大50%目安に運用すると、1日最大5~6kWh程度の電力供給が可能です。停電が長期化した場合のために蓄電池を補充電する必要があり、太陽光発電を併用します。

 

太陽光発電は、蓄電池を充電する専用の太陽電池が必須ですが、もし平常時に系統連系(売電)している住宅用太陽光発電システムがあれば、その自立運転を含めた2系統が利用可能です。

しかしながら、天災の場合は天候不順で太陽光発電も思うようにならないことがあり得ます。

最終的なバックアップ電源として、プリウスPHVの車載リチウムイオン電池からヴィークルパワーコネクターという外部給電装置を使った電力供給ルートも確保しました。満充電時での有効利用容量は約6kWhですが、使い切った場合はさらにガソリンを使って発電でき、また天候回復すればルーフトップの太陽電池から1日最大500Wh程度の補充も可能です。

弊社の場合は、再生鉛蓄電池の実証実験を兼ねて、上記すべてのシステムを構築していましたが、今回の3日間の停電ではプリウスPHVの電源の出番はありませんでした。

 

ここまでの非常電源のバックアップは冗長すぎてお金がかかるという場合、再生鉛蓄電池と専用太陽電池の組み合わせのシステムで約40万円ほど(非常時の使用容量を絞ればそれ以下)のコストでスタートアップすることが一番安上がりです。ですが、上述したように平時も使うシステムでなければ有効性、信頼性が落ちますので、考慮しておきたいものです。今後の災害リスクをおそれ、コストをかけられるというならば、車をEVかPHVにし、V2Hシステムを導入するのが最も容易です。

災害が多発する状況が続けば、住宅新築時のZEH仕様に組み込まれる時代が来ると思われます。

 

以上

 



★台風19号の影響

台風19号通過後の10月12、13日に弊社発電所の目視点検と発電データの解析でストリング異常の確認を行いましたが、問題はありませんでした。また系統側の停電も発生しませんでしたので、発電の停止もありませんでした。

今回は台風15号の時以上の勢力で上陸予報がありましたので、事前に全パネル、全架台についてボルトの増し締めを緊急実施して対策を講じました。



★第43回クライメート・リアリティ・リーダーシップ・コミュ二ティ・トレー二ング

2019年9月は、北米ではハリケーン・ドリアンがバハマに壊滅的被害を与え、日本では台風15号が勢力最大時には955ヘクトパスカルにも成長し、過激な気候災害を及ぼしました。先月レポートしましたように、私も千葉県袖ケ浦市で大停電などの経験をし、気候変動のもたらす深刻な影響を我がこととして実感するようになりました。

 

そんななか、国連気候行動サミットがニューヨーク国連本部にて9月23、24日の2日間開催され、スウェーデンからヨットで渡米した16歳のグレタ・トゥーンベリさんのスピーチが大変注目されました。トランプ大統領やプーチン大統領から皮肉や批判を浴びた彼女ですが、私は彼女の言葉を素直に受け止めたいと思います。
顔を真っ赤にして各国のリーダー達に若者たちの怒りの言葉をぶつける姿に、いつまでもこんな思いを未来を生きる子どもたちにさせてはいけないと心から思いました。

こういう国際的に切迫した機運のもとに、具体策を持ち寄る目的で開かれた今回の国連気候行動サミットに、日本の小泉環境大臣は具体策を準備できず表舞台でスピーチの機会さえ与えられなかったとレポートされていますし、国連のプレスリリースにも日本の名前がどこにも出てこないのは本当に残念なことです。

こうした一連の環境イベントの流れに沿うように、2019年10月2、3日の2日間、東京・お台場のホテル、グランドニッコー東京にて第43回クライメート・リアリティ・リーダーシップ・コミュ二ティ・トレー二ングが開催され、幸運にも選考に通り参加してきました。


企業、自治体、NGO/NPO等の環境問題に取り組むリーダー達が日本国内だけでなく、海外からも参加し、総勢800名以上が1会場に集う大がかりな研修会でした。

 

このトレーニングは、ドキュメンタリー映画「不都合な真実」「不都合な真実2」等を通じ差し迫った世界的な問題である地球温暖化、気候変動の問題を世界に訴え、2007年にはノーベル平和賞を受賞した米国の元副大統領、アル・ゴア氏が立ち上げた"The Climate Reality Project"のプログラムの一環です。

今回43回目にして初めて日本で開催されたものですが、国外ではすでに150ヵ国、2万人ものトレーニング修了者がいます。気候危機について職場や地域の仲間を啓発し、時代遅れの政策を変えようと無償で活動することを期待されています。

 

2日間、ホテルで缶詰め状態で濃密なプログラムが展開され、とても簡単には紹介しきれません。ただやはりメインは、アル・ゴア氏のスライドショーを駆使したプレゼンテーションといえます。初日はパワーポイント1GB以上ものデータ量になるプレゼンテーションで、2時間半にも及ぶ渾身の訴えを聞きました。

アル・ゴア氏のプレゼンテーション
アル・ゴア氏のプレゼンテーション

 気候危機について、「変えなければならないのか」「変えることができるのか」「変える意思があるのか」の大きな設問を置き、それぞれに説得力のある”YES”という答えを導く圧巻の構成です。

 

まず解説されるのは温暖化のメカニズムです。それは世界中の科学者たちが導き出した結論である「化石燃料などの燃焼などによる人為的で爆発的かつ大量の二酸化炭素などの温暖化ガスの大気への放出が原因」を強く支持しています。

 

そしてそれは本当なのか現実なのかを、「変えなければならないのか」の導入パートとして、全体の3分の2ほどの時間をかけ、世界や日本で頻発する台風、ハリケーン、洪水、熱波、旱魃、氷河の消失と海面上昇などによる浸水などの災害と生態系への悪影響の具体例をこれでもかというほど紹介していきます。先日の台風15号や昨年関西空港を襲った台風21号の写真も盛り込み、日本人にも他所事ではないという現実を喚起してくれました。

 

あまりにも悲惨な映像・画像が続き、「気候変動は未来の話ではなく現在発動中で、昔の地球の安定的な気候はもう壊れてしまっている」との強い喪失感を抱き、涙がこぼれるほど感情が揺さぶられるものでした。内外の過ぎ去った災害の記憶は薄れ、散漫になりがちなのをこうしてまとめて再提示することは、気候危機の事実認識を新たにすることができるため、大変重要なことです。

続く「変えることができるのか」「変える意思があるのか」は、前のパートから否応もなく「変えなきゃいけない、変えなくてどうする」という気持ちにさせられていますが、それに加えて、脱炭素の決定版である再生可能エネルギーの世界各地での爆発的な普及という希望をつなぐ現象を豊富なデータで解説してくれました。

 

日本ができることとしては、
・既存のパリ協定を掘り下げ排出削減を強化する
・再生可能エネルギー、特に太陽光、風力、地熱に対する支援を強化する
・固定価格買取制度を改正し、送電網の統合を進める
・新しい国内の石炭火力発電所と国際的な石炭への資金調達を撤廃する
・特にビルにおけるエネルギー効率を向上させる
という4つの提言が示されました。


日本企業はRE100などの取り組みを、政府に先駆けてやり始めたことも希望が持てることであり、変えることができ、変える意思がある証拠です。

プレゼンテーションの締めくくりは、「最後のNOのあとにYESがくる。そしてそのYESにこそ、未来の世界がかかっている」というウォーレス・スティーブンズの言葉でした。


直前まで最新の日本のデータや画像を組み込む作業をしながら500枚を超えるスライドを2時間半にもわたって完璧に説明しきる知力と体力、情熱をもつアル・ゴア氏には感服するばかりです。

さらには、トレーニング修了者が同じようにリーダーとしてこのプレゼンテーションをハンドリングできるよう、また一般の方々にも聞いていただけるよう、上記の2時間半のプレゼンテーションを15分にまとめたショートバージョンを2日目に披露してくれたのにも度肝を抜かされました。15分でも十分伝わるのです。が、もはやこれは神業といっていいかもしれません。

 

ここまでネタバレのように言葉でざっと概要を説明しましたが、研修を終えた今回のメンバーが今後各地で様々な機会に行うプレゼンテーションに一度は是非触れてほしいと思います。

 

The Climate Reality Projectから、アル・ゴア氏が今回行った約1.7GBものプレゼンテーションデータの使用権を付与され、さらには適宜必要に応じてスライド追加、削除などが認められています。パワーポイントの1枚1枚のスライドのノートには、科学的なエビデンス情報・出典が満載で自分で検証することもできます。アル・ゴア氏の直接の語りかけではなくとも、内容の再現性は高く保たれると思います。私も身近なコミュニティでできるだけの機会を作って、紹介していきたいと考えています。 

今回のトレーニングは、過去企業に勤務していた時に受けたどの研修より優れていたと思います。特に有益だったのは、特定非営利活動法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンが行ってくれたワークショップです。なぜ私がこの話をするのかという個人の感情を感じさせ、話に共感をもたらす"My Story"を織り交ぜて話をするというスキルです。


コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンの社会人2年目という女性スタッフが、たった3分程度で環境問題に興味を持ち始めた自分の生い立ちをキャンプ経験などを交えてキュートに要領よく説明してくれたのには会場が感動でどよめくほどのインパクトを与えました。

 気候変動、気候危機への取り組みを呼び掛けるのには、理詰めではなく、人それぞれが持つ感情が込められなければ大きく人々は動かないということを、この年にして学ぶことが出来ました。

 

もうひとつ実感として学べたのは、グレタ・トゥーンベリさんが始めたフライデー・フォー・フューチャー(FFF)のような、人生経験が大人ほどないがゆえに本質を直感的にとらえらることが出来る若者の起こす力を信じ、支援して世の中を変革していく方法論。頭が固くなって、言い訳や説教から始まる大人、自分の現世利益しか考えられない大人を説得する猶予はもう余りありません。

 

気候危機に関して自分にできそうなことを見つけ、行動し、自分では手が届かないより大きな取り組みは、個人が協力しあって企業や自治体、政府に要求して実現していくこと。フライデー・フォー・フューチャーのような運動の大きなうねりはこれからもさらに拡大していきそうです。

文責:林 彰一

以上



★台風15号 PV被災調査・救援活動

 2019年9月17日(火)にPV-Net台風15号PV被災調査・救援活動チームの一員として、千葉県南房総市へ行ってきました。その時の様子をジャーナル風にお伝えします。

 PV-Netとは特定NPO法人 太陽光発電所ネットワークのことで、住宅の屋根で太陽光発電をしている人たちを中心とした全国規模の会員組織で、2012年から会員になり、弊社が太陽光発電事業を始めるにあたっても大変お世話になりました。

 

 弊社オフィスがある袖ケ浦市永地は、9月11日に復電。第二発電所がある木更津市有吉は翌12日に復電しましたが、たしか9月14日ごろだと思いますが、東京電力が今回の大規模停電の復旧が、遅いところでは9月27日ごろになる見通しと発表しました。

そんなにも長期に停電するのではおおごとだということで、東日本大震災や熊本地震でも現地調査・支援の実績があるPV-Netとしてもなんらかの救援ができるはずだとの思いが、今回の活動につながりました。

 

 チームは、本部から代表理事、静岡地域から2名、千葉地域から私を含めて2名の合計5名で、車2台の構成でした。

 支援用機材は、静岡地域メンバーが製作した小型独立電源「電源坊やⅡ」と千葉地域メンバー保有の再生鉛バッテリー4個(合計2.8kWh)。
 電源坊やⅡの構成は、250Wの太陽電池、480Whの再生鉛電池、300Wのインバータ等。
 4個の再生バッテリーと合体して、合計3.4kWhの大容量バージョン「電源兄貴」を持ち込むことになりました。

 

 当日は静岡メンバーは朝5時半出発したものの、途中東名高速道路の御殿場あたりで大渋滞に巻き込まれる不測の事態があり、チームが南房総市の東部、千倉にある社会福祉協議会・災害ボランティアセンターに着いたのは、正午を回っていました。

 しかしながら、「ここでは電源支援が必要な場所は分からないので、冨浦の市役所に設置された災害対策本部へ行って欲しい」と言われ、さっき来た道をまた30分ほど戻らなければならなくなりました。そのため、このエリアにPV-Net会員で電話が不通のため安否確認ができないMさんを先に尋ねることにしました。

 

 幹線道路から山の麓に400mほど入り込んだMさん宅を探し当てましたが、あいにくお留守でしたが、息子さんがおられお話を聞くことができました。幹線道路のあたりと、途中の外灯は電気が復旧したが、自分のところは1軒だけ取り残されていてまだ停電したままだということ、太陽光発電の自立運転とエンジン式発電機で冷蔵庫なども使えていて、まだ大丈夫ということでした。特別、機材などの支援も必要ないとのことでお見舞いを申し上げて、災害対策本部へ向かうことにしました。

 

 移動中に、通り沿いに大きく破損した低圧野立発電所を見つけました。
太陽電池モジュール、レール、支柱が曲がり、局部的に大破していましたが、破損を免れたとみられるアレイのPCSは運転していました。改正FIT法で義務付けられた看板があり、保守点検事業者の連絡先が分かったので、後程確認の連絡をすることにし、市役所へ急ぎました。

どれだけ凄い暴風が吹いたのか

南房総市の災害対策本部


 災害対策本部は、南房総市市役所本館の隣、別館1に設置されていました。訪問の趣旨を伝えると、本部内の詰所に通され、本部内は多数の情報を手書きした紙が壁に貼られ、まさに戦場の指令室のようでした。そこで市民生活部の部長、担当の方と我々の支援に合致する場所を協議できました。
 その結果、南房総市の北部、大井という地区の区長さんに連絡をとり、そこで具体的な支援ニーズを聞いたうえで活動することになりました。

 大井地区は、災害対策本部に張り出された停電・復電状況を示した地図で、現在停電中であることと、当日朝、東京電力が発表した資料によると、停電が9月27日ごろまで長引く可能性がある地区に入っていました。

多忙ななかを対応していただいた市民生活部に大変感謝しています。

 

 教えていただいた目的地、大井青年館をカーナビに入力し、示されたルートを10分ほど走ると、この先通行止めという看板に遭遇。やむなく引き返し迂回ルートをたどって40分ほどでようやく大井青年館に15:20頃到着しました。

南房総市の停電マップ

災害対策本部

通行止めの看板


 青年館という名前ですが、平屋建ての公民館といったイメージです。玄関口には既に発電機が数台置かれ、エンジン音を立てて1台が稼働中でした。
 移動中に連絡していた区長の芳賀さんとはすぐに会え、自然エネルギー利用での対策を学びたかったとおっしゃり、我々の来訪を大変歓迎してくださいました。

聞けば、芳賀さんは東日本大震災を教訓に、地域が自治体の公的支援に依存せず、自立した防災対策を実施すべきと考えて、地域ぐるみの対策を考えてきたとのことです。
 それを裏付けるように、ある住民の方は「他の地区の様子を見回ってきたが、ここほどちゃんと対策できておらず混乱していた。ここは台風が過ぎてすぐに災害対策本部を置いて活動を始めたから大したもんだ」と胸を張っていました。

 電源坊やをどこに置けばいいか、芳賀さんに指示してもらい、部材を車のキャリアから降ろして、皆で組み立てを急ぎました。太陽電池パネルはキャリアに太陽が当たるように積んであったので、車内に積んであったバッテリを満充電できていました。
組み立て終わって設置完了した証拠写真が以下のものです。

電源坊やの設置完了

    高校生へ即席の自然エネルギー教室


 芳賀さんから、「ここに高校生たちがいるから、ぜひ彼らに直接、色々教えてやってほしい」と依頼されました。また、この災害が落ち着いたら、小水力や太陽電池、その他の自然エネルギーを組み合わせたさらなる災害対策を実行していきたいとも話されました。芳賀さんの知識の深さと実行力、強いリーダーシップに大変感銘を受けました。


 そんな芳賀さんの元には、数日前から千葉工業大学で地域づくりを専門にしている非常勤講師の青木さんも駆けつけていました。こういう方々と災害現場で知り合うことができたことも今回の活動の成果でした。

 

 さて、説明会をした高校生の中に木更津高専の学生もいて、積極的な質問を受けながら、電源坊や(正確には上述のとおりパワーアップした電源兄貴)から青年館の室内に電線を引き込み、うるさい音を立てて電源供給していた発電機と選手交代し、LED照明、たくさんの携帯電話の充電、扇風機の電源として活躍を始めたところであたりは次第に暗くなってきました。

 

 すると、犬の散歩に出て戻ってこられた女性が、「ここに来る途中の外灯の電気がついているようなんだけど」という情報がもたらされ、青年館のブレーカーを入れると一斉に点灯。一日の片づけ作業などを終えて、青年館に集まり始めていた住民の方々から安堵の声があがりました。なにしろ9日間もの停電生活だったわけです。

 

 こうなると、設置した電源坊やも用済みとなります。ほんの数時間の稼働でしたが、芳賀さんとお話をして、撤収作業に入りました。もと来たときのように車に積み、途中、木更津で食事を済ませ、袖ケ浦のエコロジアハウスに戻ってきたときは夜10時位でした。

明日また仕事のメンバーはそのまま帰宅し、残り4名で反省会をしました。


ざっと、以下のような話になりました。

 

  • 過去、PV-Net有志が現地入りした過去の災害、日本大震災、熊本地震とは被害の様相、状況把握、援ニーズ等に質的な違いがあったのではないか。
  • 一旦、電源坊や組み立て、設置、稼働開始できたことは良かったものの、想定より相当早い停電解消 により実稼働数時間で撤去となったのは、救援活動の出遅れと言わざるをえない。
  • 発災より現地支援開始に至る初動をスピードアップするためには、各地域組織が支援機材を有効保管し 緊急出動できる体制をあら かじめ整備しておく必要があるのではないか。
  • 上記方策は、地域交流会に強制はできず実現には高いハードルがあるため、別の方策も考えるべきではないか。
  • PVSの自立運転使用率は高いため、その電力を自分だけでなく地域住民に提供する(スマホ充電だけでも)共助の仕組みを励行 し、各地域、自治体に確立、周知を支援することで、機材持込み、管理負担を減らせ、スピードアップできるのではないか。

 

◎今回の成果

  • 大破した野立て発電所の調査をし、保守点検業者に慎重な再点検、注意喚起をすることができたこと。
  • 東日本大震災以後、主体的、自立的に地区の減災に取り組み、再エネの活用に造詣の深い芳賀区長と出会い、今後のコラボレーションの期待を持てたこと
  • 芳賀区長の元に早期に支援に入っていた千葉工大の青木非常勤講師(地域づくりが専門)との出会い
  • 停電解消により持ち込み機材の短時間しか運用できず撤収に至り、一時は徒労感を覚えたものの、それが今後の活動の在り方を深く洞察する契機となったこと

 

◎次なるアクション

  • 現時点でも停電解消していない地区はあるものの、こうした地区の探索と、機材再設置の試みは中止する。理由は、今に至っての停電解消のペースがあがり、今回の轍を再び踏む可能性が高いと判断されるため
  • 東京地域交流会経由の増援用ベランダ発電セットの提供先検討も上記と同じ理由で取りやめる
  • 反省会で考察したことをどう組み合わせ実施できるか企画すること
  • 芳賀区長、青木氏との今後のコラボレーション検討

 

というわけで、我々にとってはドラマのような長い1日になりました。

今回の活動の主な立ち寄り先




☆台風15号による弊社発電所への影響

 弊社太陽光発電所は千葉県袖ケ浦市ならびに木更津市にあり、台風15号による長期停電のため下記のとおり運転停止が発生しました。


 

■あいがも発電所(エコロジア第一発電所 袖ケ浦市)

 

 停止期間 2019年9月9日~11日 3日間

  

 

■しらさぎ発電所(エコロジア第二発電所 木更津市)

 

 停止期間 2019年9月9日~12日 4日間


 

・原因

 東京電力送配電網の長期停電に因る


 

・現況

  停電復旧により、2発電所ともに通常運転となりましたが、運転再開後の発電所の電気的な健全性チェックはこれからですが、

 外観目視点検では大きな問題はありませんでした。

 

以上

 



★【緊急レポート】台風15号と弊社の対応

弊社代表が加入しているPV-Net(特定NPO法人 太陽光発電所ネットワーク)内で共有した9月12日の緊急レポートを加筆修正して転載します。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 

 

PV-Net関係各位

 

千葉地域交流会世話人の林です。
(中略)

現在、千葉県袖ケ浦市におります私の交流範囲では台風15号の暴風被害とその後の大停電でかなり深刻な影響を受けています。今晩になってやっと涼しくなり、一息つけたかんじです。

 

本来は、現地からのシリアスな苦境を訴えるレポートを期待されるものかもしれませんが、かなりうまく停電対応できたかもという私の実体験を、備忘録としてさきほど書き留めましたので、勝手ながら皆様に共有させていただきます。
千葉地域交流会世話人の間でお互いの安否確認情報交換している一環のものです。
長文でまとまりがないのですが、暇なおり、気が向いたらお読みください。また後日、図解入りでレポートをまとめなおすかもしれません。とりあえず以下のとおりです。

 

◇◇◇◇◇ (9月12日22:30記す)

 

袖ケ浦の当地の停電復旧は昨日9月11日夜9時半でした。
シャットダウンが9月9日(月)3:55(電力遠隔監視装置による記録)でしたので、65時間半ほどのブラックアウトでした。木更津の弊社発電所はまだ停電継続中です。
水圧は弱まったものの断水はありませんでした。
ガスはプロパンで乾電池着火式なのでガスレンジは通常使用できました。
停電2日目から携帯電話Docomoの電波は非常に不安定、停電解消時から徐々に回復といった状況でした。


当方、台風通過時は東京に薬を取りに戻っていて、袖ケ浦にはおりませんでしたが、月曜正午にアクアラインが再開されたため袖ケ浦に戻ろうとしたものの湾岸線からのルートが閉鎖。仕方なく川崎大師方面から浮島入口を目指すも3時間以上の大渋滞!

夕刻にようやく木更津、袖ケ浦の自社発電所にたどり着き、目視点検ができました。
フェンスがぐにゃりと曲げられたり、スチール収納庫がひしゃげて扉が吹き飛び、なかみが散乱したり、トタン板の引きちぎれたようなもの等、他所からの飛散物があちこちにあり片づけに時間がかかりました。
当然、東電停電のため発電所PCSも停止。
電気的な被害があったのかは分からないものの、外観目視では問題はなさそうだったので、袖ケ浦の家に戻りました。

 

途中の信号は全部無灯。交通整理の警察官なんていません。
交差点でみんな一旦停止。譲り合って事故のないよう走行していました。
信号機は、どれも本来の方向とは違った方に向いて、信号灯の上のカバーフードも引きちぎれているのにはショックを受けました。
信号や、電柱も柱という柱は、斜めに傾き、家々の屋根やビニールハウスは破壊しつくされ、木更津・袖ケ浦界隈は壮絶な光景でした。弊社発電所の気象観測器では、台風中心通過後の4時4分南南西の風、瞬間最大風速46m/s、平均風速でも35m/sを記録していましたので、このレベルの暴風にやられたものと思います。
(ちなみに発電所の設計上の風圧荷重計算上、法令での当地基準風速は38m/sです)

 

家の方は、太陽電池の載っている母屋は瓦も飛ぶことなく無事でしたが、納屋の方が一部屋根が欠け、トタン板のサイディングが東側を中心に吹き飛び、納屋の中の道具類が浸水していました。暗くなってきたので、調査、片づけはあとまわしにして、非常用電源のセットアップにかかりました。

 

あいがも発電所設備収納庫の扉飛散

 

エコロジアハウス永地の倉庫

屋根・壁面損壊

近隣の切れて落ちた電線


袖ケ浦のエコロジアハウスは、以前、千葉地域交流会世話人会でご紹介したEV/PHV用の太陽光・再生鉛蓄電池充電システム(12kWh 別棟の小屋に設置)があり、別途備えていた2500Wのインバータを接続し、ドラムコードリールで電気を玄関経由で、ダイニングに引き込み、ここを宅内避難所に定めました。

 

結局この電力で65時間ほどほぼ通常の生活を営めました。
ダイニングのエアコンはつけっぱなし、テレビ、冷蔵庫、10WのLED投光器照明をドラムリールにつないだ延長コードでそれぞれ配線しなおして使えました。
ダイニングと接続しているリビングルームのソファで涼みながら寝ることができました。

非常用電源になった

再生鉛蓄電池給電システム

 

もう1つの非常用電源

住宅用太陽光発電の自立運転

コンセント

 

非常用電源使用の停電初日の晩のダイニング

(LED10W投光器で天井照明)


 

2日目からは分電盤の主幹ブレーカを落とし、昼間は住宅太陽光発電PCS自立運転コンセントからの電力で、エアコン、冷蔵庫用のベースロード電力をとり、鉛蓄電池は独立の太陽電池からの充電にいそしみ、夜にそなえるという切り替えを行いました。

自立運転のコンセントや蓄電池電源につながっているドラムリールのコンセントとダイニングルームの壁面コンセントを、両端がオス=オスの自作ケーブルで接続してやり、宅内配線そのものを利用できるようにしました。
(コンセントの穴がある方をメス、差し込む方の金属 端子板2枚が突き出ているプラグの方をオスと表現)

 

これでエアコンも冷蔵庫も元々接続していたコンセントに差し込んだままで使えます。プラグがない外置きの井戸水ポンプまで使用可能となりました。
このケーブルプラグを、系統が違う壁面コンセントにつなぎかえることで、別室のプロパン湯沸かし器、洗濯機などまで使えるようになりました。

 

この自作ケーブルでの宅内配線利用というのは絶大な効果がありました。
ドラムリールにつないで延長コードで各家電製品のプラグを接続するのにも、長さや数に限界があったからです。

ご承知のように単相3線式の分電盤は宅内に中性線をはさんで100Vの配線が2系統出来ています。
分電盤内の上下2系統のうち、どの部屋、どの器具がどちらの系統に属するのかきちんと表示、把握できていれば、それをもとに予備電源とどの宅内コンセントをつなげばいいのかが分かるわけです。
以前からこうやればうまくいくのではないかと想定し、自作ケーブルを用意していましたけれど、それが実際に機能することが今回の被災で実証できました。
非常事態で主幹ブレーカを確実にオフにして運用し、自己責任で行えればよいのではないかと考えます。 (後日追記:先輩諸氏より本件の紹介について問題指摘があり、仔細に再検討してみました。結果、上述の自作ケーブルの使用は、電気工事士法において、一般電気工作物における電線の接続とみなされ、電気工事士の資格者でなければできない作業に該当するおそれが高いのではと考えるようになりました。非常時に適用外とする規定もないことから、無資格者が行った場合、同法の違反となり罰則の対象にもなります。ちなみに私は第二種電気工事士であり有資格者です。そうした条件の記載をしなかった「非常事態で主幹ブレーカを‥‥」の前文を取り消します。有資格者であっても、上述ケーブルの接続の順番は、主幹ブレーカオフを確実に確認したうえで、露出しているプラグに触れることによる感電防止のために負荷側コンセントへの差込みが先、電源側への接続を後とするなど安全配慮が必須です。系統側復電の際には、その逆の手順になります。)

 

ダイニングに引き込んだ蓄電池系統と太陽光

発電自立運転系統の2つのドラムコードリール

(上述の青字追記を参照のこと)

両端がオス=オスの自作ケーブル

(上述の青字追記を参照のこと)


 

日中の屋外片づけ修理作業で汗だくになったあと、温水シャワーできたこと、汚れた作業着や下着を洗濯できたこと、熱帯夜に涼しい部屋で寝れたことがなにより有難かったです。

 

ダイニングと続きのリビングがエアコンが効いているスペースで十数人は収容可能という環境を確保できたために2日目の午前中にはご近所さん、地区の顔役の方を訪れ、拙宅に冷房があること、携帯電話などの充電ができることを地区の連絡網で知らせてほしいとお願いに行きました。
遠慮されて女性陣は来られませんでしたが、顔なじみの男性陣は携帯電話の充電がてら涼みに来てくれました。

また、屋根貸しで車庫に太陽電池が載っている方が「非常時に自立運転で電気を使っていいといわれているがどうすればいいか分からない」と相談に来られたので、現場にいって自立運転に切り替えてあげて、業務冷凍庫に通電できたので大変喜ばれました。

 

停電3日目の昨日は、木更津の発電所のフェンスに設置しておいた非常時電源コンセント(遠隔監視装置用の太陽電池蓄電池独立電源からの常時給電)が使えるかと、懇意にしているご近所さんから電話を貰いました。
確認しに行ったところ問題なく通電していたので、携帯を2台、満充電にすることが出来とても喜んでもらえました。
こういうときのために備えていた機能がちゃんと発揮できて胸をなでおろす思いです。

 

大勢の周囲のみなさんがお困りのところ不謹慎かもしれませんが、隣組の男衆が「今晩停電解消しないようならやってられないので、林さんとこで飲み会しよう!」ということで、昨晩はストックしていた冷たいビールを大放出して宴会しました。
理事で静岡地域交流会のⅠさんも茨城の発電所の被害調査に向かう途中寄ってくれて、一緒に楽しく宴会しました。
テレビニュースを見ながら、当分電気は無理そうだね等といっているところに、夜9時半ごろメンバーの奥様から、「たった今、電気復活したわよ」と携帯に連絡が入り、やった!の一言で突然解散となった次第です。

当方は、非常電源で普段どおりの生活環境だったので、外部から言ってもらわなければ、復旧に気づくこともなかったでしょう。


非常時電源系のコードをすべて取り外して、ソーラーランタンの明かりで、分電盤の主幹ブレーカ、太陽光ブレーカを「入」にして照明が点灯。無事復電を確認出来ました。

 

今回、再生鉛蓄電池だけでプリウスPHVの実容量約6kWhのリチウムイオンバッテリの出番はありませんでした。耐久生活が長引き、悪天候が続けば必要になったと思われます。
鉛蓄電池は1日だいたい5kWhくらいを消費し、天気が良かったのでその減った分をちょうど太陽電池で充電でき、それを繰り返した計算です。

 

エコロジア第一発電所は近くなので復旧エリアに入り、今朝から無事発電復帰したことが確認できました。
もちろん住宅太陽光も売電モードに復帰。

木更津の第二発電所エリアは本日も停電復旧できていないため、他のご近所さんにも口コミで前述の非常時電源コンセントのことが伝わり、近所の農家さんからお礼にとれたてのキュウリなどをいただくなど有難い交流ができました。

 

皆さんのお困りの共通項は、冷蔵庫が使えず食材がだめになっていくこと、情報取得や連絡手段の携帯の電池が切れてしまい孤立すること、充電しようにも公的施設の充電場所はすごく混雑していること、それになにより暑くて寝られないことでした。
商店も、飲食店も、ガソリンスタンドも全く営業できないというのもこれまで経験したことのない事態です。

 

地球温暖化、気候変動は、いまや気候危機と名前が変わっています。そしてそれは近い将来に到来するかもしれないという悠長なものではなく、すでにその時代に突入してしまっていることを今回再認識しました。
電気が長時間ない生活がこれほど不自由や人命への危険をもたらすことを考えれば、せめて10軒に1件くらいは太陽光発電を中心とした非常時電源確保とそのシェアをコミュニティとして図ることで、随分苦しみが減るのではないかと感じます。

 

#蓄電池付き冷蔵庫なんて流行るかもしれません。
 土台が大容量リチウムイオンバッテリー。
 3日間分約5kWh強の電力量、500Wインバータ付き
 で外部臨時給電可なんていうスペックはどうでしょう?高くて売れない?

 

最後に。
家中からかき集めた延長コードコンセント、そのうちの1つが古いやつで、使用中一部の差込口の裏が発熱し焦げました。匂いで気が付いたからよかったものの発火の可能性もありました。電気は危険物であることを肝に銘じる必要があります。

 

 

<今回住宅の非常時電源で使えた電気機器>
・冷蔵庫(連続運転)
・エアコン(ダイニング・リビング締切常時運転)
・10WのLED投光器(夜間天井を照明)
・インターネット用ルーター(常時通電)
 (以上がベースロード 約400W)


・液晶テレビ
・ノートPC
・シーリングLED照明
・ドラム式洗濯乾燥機
・炊飯器
・電子レンジ
・プロパン用温水器
・井戸水ポンプ
・携帯スマホ充電器

 

<使用した非常時電源>
(1)EV/PHV用太陽電池鉛蓄電池充電システム
 (太陽電池4枚計1.19kW、再生蓄電池
  定格容量12kWh)
 +2500Wインバータ(3万円中国製 60時間以上
  連続運転しても壊れなかった)、ドラムリール
(2)住宅用太陽光発電システム(4.4kW)
 パワコン自立運転(日中のみ、max1500W  ベースロード担当)

 

 

以上

 

 

PV-Net千葉地域交流会
世話人 林 彰一



☆ 「発電所だよりvol.04」を発行しました

今回の発行にもちょっと時間がかかってしまいましたが、発電所だよりvol.04です。

今月10日、第一発電所が運転開始から4年経ちました。

まだ4年間とはいえ幾多の風雪に耐え、今日も元気に発電しています。

また感謝際を開催します。11月18日の予定です。ご支援いただいている関係者の皆様と楽しい時間を過ごしたいと思います。

ご都合があえばぜひおいでください。詳細は紙面で。

 

PDF版ダウンロードはこちら

第一太陽光発電所(永地)

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第二太陽光発電所(有吉)

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☆ 太陽電池モジュールの表面ガラス割れ

 昨年末の12月16日、第一発電所にて日常点検の見回りをしていたところ、架台左端のモジュール1枚が変色していることに気づきました。近づいてみると、表面ガラスが一面蜘蛛の巣状に粉々に割れていました。(写真参照)

 

急ぎ、メーカーであるLooop社に連絡したところ、そのままでは内部回路への雨水の浸透によるショート等、問題の拡大の恐れがあるため、交換品を送ってくれることになりました。12月22日に代替モジュールが到着し、日没後に交換作業を実施しました。

ガラス割れの原因は、Looop社コンタクトセンターに写真を送付し鑑定してもらった結果、数万枚に1枚程度発生する、強化ガラス製造上の不良(微細な傷等)と経年劣化による「自爆」との見解を得ました。その見極め方は、ひび割れの起点に「蝶の羽のような文様」があるかどうかとのことで、確かに今回それが確認できました。(下の写真参照)

カラスのいたずらで石を落とされたなどの要因ではなく、製造側の責任によるものと分かりました。交換は保険適用によって実施され、新たな費用が発生することはありませんでした。

「自爆」点の拡大
「自爆」点の拡大

今回は、数万枚に1枚というケースに「当たる」貴重な経験ができました。早期発見のおかげで事故につながることもなく、また発電ロスも全くなく、手間はかかりましたが無償で新品モジュールに交換できました。

いづれにしましても、日常点検の重要性はこういうところでも実感させられます。


☆ 「発電所だよりVol.03」を発行しました

発電所だよりvol.03を発行しました。

第一発電所、第二発電所それぞれのバージョンを今回もご近所さん数軒ずつ、区長さん経由で回覧板で地域のみなさんにご覧いただけるようカラープリントして持参します。

1年に数回の発行を目指していますが、今回の発行は1年以上時間が経ってしまいました。その間、第一発電所は3周年を迎え、第二発電所は2年7ヶ月も経過しました。天候不順にもかかわらず計画を上回った累計発電量や、今年4月の改正FIT法関連の記事と地域のお役に立てそうな無料サービスを紹介しています。

第一太陽光発電所(永地)

画像クリックで拡大

第二太陽光発電所(有吉)

画像クリックで拡大



☆ 発電所遠隔監視サービス事業の開始

発電所に特化した遠隔監視には、
1.スマートメーターのBルート*を利用した発電量リアルタイム監視
2.インターネット対応ライブカメラを利用したリアルタイム監視、録画監視
3.インターネット対応気象観測器を利用したリアルタイム気象監視(気温、雨量、風速、日射量等)

などのジャンルがあります。

 

エコロジアでは、この3つのジャンルすべてにおいて自社発電所で実証実験を行ってきたことは、過去の記事に掲載しているとおりです。これらは高額な業務用機器ではなく、市販品をDIYで低コストで設置できるというのが最大の特長です。

 

2017年4月に施行された改正FIT法による事業計画策定ガイドラインにも、保守点検において遠隔監視が推奨されています。

昨今急速に普及してきているIoT製品を有効に組み合わせ、PCだけでなく、スマートフォン、タブレット端末に入れたアプリから利用できる便利さが実感できます。

エコロジアでは、発電所仲間、NPOの市民共同発電所への導入支援を通して、みなさまの大切な太陽光発電所の多様な遠隔監視をお手伝いできるようになりました。

 

特に、上記「1.スマートメーターのBルートを利用した発電量リアルタイム監視 」では、株式会社インターネットイニシアティブの正規代理店として、同社と直接取引できない個人、個人事業主、法人のお客さまへサービス提供を開始いたしました。

 

詳しい内容は「遠隔監視サービス事業」のページをご覧ください。


☆ 第一発電所のみなし認定移行手続き完了

本年4月1日施行となった改正FIT法にもとづき、本年4月25日に、「みなし認定移行手続き」電子申請を行いましたが、本日、第一発電所分について、6月17日付で経済産業大臣が受理し、移行手続が完了した旨の通知を受けました。

 

第二発電所と同時に申請しましたが、こちらは約2週間遅れの完了通知となりました。電子申請システムは新システムへの移行や運用体制が追い付いていないことなどが原因のようですが、当社分は申請より約2ヶ月で受理されました、9月末の締切に近づくにつれ、申請量が激増すると思われますので、みなし認定移行手続き対象の発電事業者は早めの電子申請をおすすめします。


☆ 第二発電所のみなし認定移行手続き完了

本年4月1日施行となった改正FIT法にもとづき、本年4月25日に、「みなし認定移行手続き」電子申請を行いましたが、本日、第二発電所分について、6月14日付で経済産業大臣が受理し、移行手続が完了した旨の通知を受けました。


☆ 第一発電所での保守点検研修

改正FIT 法が4月1日に施行されましたが、特例太陽光設備を除き、すべての発電事業者は、民間団体が作成したガイドラインを参考に、計画を立て保守点検及び維持管理を着実に実施することを、事業計画を提出する際に宣誓することが求められるようになりました。

 

こうした新しい法制に具体的に対応できるよう、昨日6月7日、当社第一発電所にて特例NPO法人 太陽光発電所ネットワーク(PV-Net)主催の「市民共同発電所のための保守点検研修」が行われました。

 

梅雨入り時期の開催で、空模様が危ぶまれましたが、なんとか曇天で済み、無事所定のプログラムを終了できました。

 

当社にとっては、第一発電所の設備の提供と引き換えに、サンプリング的な定期点検実施と、自社点検スキルの獲得という機会になりました。

 

 

研修の目的は、
・ 研修生が保守点検業務の基本的事項を理解し、各種測定器を使って安全に・分析を実施できる技能の習得を助ける

・ 保守点検で発生した問題の解決方法を考えることができたり、相談できるネットワークを確立する 等、

というものでした。

 

発電所の全停電は行わず、第5パワーコンディショナだけの停止を行い、PV-Net千葉地域交流会世話人で第二種電気主任技術者である平間氏の指導のもと、エコロジアも執筆に参加しているβバージョンの研修テキストを使いながら、

・安全講習

・目視点検のポイント

・絶縁抵抗、接地抵抗測、IVカーブ等測定実習

を行い、手順や注意事項を確認しながら進められました。

 

結果として、第5パワーコンディショナに連なるモジュール、ストリング、アレイに関する異常はありませんでした。

 

エコロジアは、今回の経験を踏まえつつ、民間ガイドラインである、

「太陽光発電システム保守点検ガイドライン JM16Z001(一般社団法人 日本電機工業会、一般社団法人 太陽光発電協会)」

ならびに「太陽光発電システムの定期点検及び不具合調査に関するガイドラインについての報告書(一般財団法人 電気安全環境研究所(JET))」をベースとした保守点検及び維持管理計画を立て、

・毎日の発電量遠隔監視

・月1回以上の発電所立入による日常目視点検

・年1回程度の架台強度点検、ボルト増し締め

・4年に1回以上の頻度での発電設備電気的点検

・異常発見後の速やかな臨時点検と事後対応

・上記すべての記録保管

の方針で臨むことにいたしました。

 

 


☆ 架台のボルト点検・増し締め

昨日3月23日に、第一発電所、第二発電所の架台のボルト点検を行いました。

この点検は昨年2016年1月8日以来でしたが、やはり1年以上経過するうちにボルト・ナットの弛みはかなり発生しており、増し締めの措置を確実に行いました。

昨年は台風9号が当地のほぼ上空を通過するなど、相当な強風による振動影響を受けたためと思われます。

 

太陽光発電所は建てたらそれで終わり、メンテナンスフリーではなく、このような1年に1度程度の架台の点検も必要です。

 

次もまた1年後をめどに実施したいと思います。


☆ スマートメーターBルート情報取得とその活用

 9月21日より、IIJスマートメーターBルート活用サービス無償トライアルを利用して、第一、第二発電所スマートメーターの遠隔モニターを開始しました。

 

 サービスの詳細はリンク先のIIJさん(以下、IIJと表記)のホームページでご確認していただくとして、当社の利用形態を簡単に紹介すると、「スマートメーターの電波を受信できる範囲内にSA-M0というゲートウェイ機器をセットし、インターネットにつないで、IIJのPMSというウェブサイトで所期の設定を済ませると、売電と買電の両方について、瞬時電力値(W)と30分電力量(Wh)が分かる」というものです。データは3ヶ月間保持され、ダウンロードできる機能もあります。

SA-M0本体

発電所設置のボックス内


 

 データは送配電事業者である東京電力パワーグリッド株式会社が設置したスマートメーターが計測したそのもので、電力会社が料金を計算する元になる値と同一です。このサービスを使えば、電力会社から毎月の通知が来る前に、ほぼリアルタイムに最新データを知ることができるという画期的なものです。未だに東京電力パワーグリッド社の計量データ遅延、データ不具合問題が解消されていないなか、発電事業者が自ら正確な計量データを手元にもっているということは大変な強みです。

 

 さて、PMSのサイトでどのように表示されるかは、下の画像をご覧ください。これは1日を通してほぼ晴天だった11月13日の第一発電所のスマートメーターの記録ですが、瞬時電力が上段に折れ線グラフで、30分間ごとの定時電力量は下段の棒グラフで示されます。グラフ中の一番左に目盛りがありますが、0より上(正方向)が電気を消費、つまり買っている場合の値が示され、0より下(逆方向)がいわゆる逆潮流、つまり売電時の値が示されます。

(発電事業者としては、発電が谷型より山型のグラフになってほしいものですが、IIJのポリシーでここは仕様変更できないとのことでした)

 

 瞬時電力計測値のグラフについてみますと、第一発電所は49.5kW (PCSベース)がピーク出力です。11月13日は発電所の緯度・経度で計算した南中時の太陽高度は36.6°で、設置角20°の太陽電池モジュールへの垂直離角は33.4°(年間最大値は38.8°)もありますから、この日計測されたピーク発電電力値40kWというのは、発電所の正常を示しているものと思われます。

 

 もう一方の定時電力量のグラフについてみてみます。当社発電所に設置されたスマートメーターはCT(整流器)付きの乗数60(メーター指示値の60倍を乗じて値を求めるもの)という特殊なもので、この記事を執筆している時点でIIJのこのサービスでは対応していません。よって下段の定時電力量の棒グラフの値は実際のものと異なります。IIJの技術の方とお打合せし、12月上旬には対応していただけることになりましたので、もうすぐ表示も正確になると思います。 

 


  このIIJのPMSが優れているのは、REST APIという外部連携機能が実装されているところです。簡単にいうと欲しいデータを指定された形式でリクエストするとPMSのサーバーからその情報を取り出すことができるということです。データが保存されている3ヶ月間であれば、その間のメーターの値を遠隔で読みだすことができます。

 現在、PMSサイト上では正方向のデータしかダウンロードできませんが、このAPIの機能を使うことにより逆方向の発電データも取得することができます。

 

 当社では毎月の作業として、欲しいデータのコマンド(目的のスマートメーター、月次や日次の別、保存ファイル名などの指定)を作成し、Windows PCのコマンドプロンプトからcurlという実行プログラムを使って情報を取得しています。取得できたデータはJSON形式というもので、そのままでは難読なので、TeraPadというテキストエディタで改行や整形をした後に、Excelで読み込ませてデータ解析をしています。

 

■ダウンロードしたJSON形式のデータ例

{"measured_at":"2016-11-13T06:30:00.000+09:00","missing":false,"value":576.31},{"measured_at":"2016-11-13T07:00:00.000+09:00","missing":false,"value":576.32},{"measured_at":"2016-11-13T07:30:00.000+09:00","missing":false,"value":576.38},{"measured_at":"2016-11-13T08:00:00.000+09:00","missing":false,"value":576.52},{"measured_at":"2016-11-13T08:30:00.000+09:00","missing":false,"value":576.72},{"measured_at":"2016-11-13T09:00:00.000+09:00","missing":false,"value":576.96},{"measured_at":"2016-11-13T09:30:00.000+09:00","missing":false,"value":577.23},{"measured_at":"2016-11-13T10:00:00.000+09:00","missing":false,"value":577.53}


■Excelでの集計例

日付 時刻 メーター
読取値
差分 乗数60倍
=発電量(kWh)
2016/11/13 6:00 576.31 0.00 0.00
2016/11/13 6:30 576.31 0.00 0.00
2016/11/13 7:00 576.32 0.01 0.60
2016/11/13 7:30 576.38 0.06 3.60
2016/11/13 8:00 576.52 0.14 8.40
2016/11/13 8:30 576.72 0.20 12.00
2016/11/13 9:00 576.96 0.24 14.40
2016/11/13 9:30 577.23 0.27 16.20
2016/11/13 10:00 577.53 0.30 18.00

 

 スマートメーターが読めるようになって役立ったことが他にもあります。

一般に太陽光発電所は電気を供給するわけですが、小売電力会社から電気を買う必要もあります。発電していない夜間や極端に低日照の時間帯にパワーコンディショナの待機電力、起動電力が必要だからです。

 

 例えば第一発電所では運転開始以来、パワーコンディショナのカタログ上の待機電力30W ×5台×12時間(年間平均1日当たりの夜間時間)×30日=54kWh/月が月間使用量とみなされ、低圧電力1kWでの契約を結んでいました。電力量計1台のみの設置で、売電量しか計測できなかったためですが、この設置方法はよく行われていました。

 

 しかし、スマートメーターの正・逆両方向の瞬時電力が見られるようになってから、夜間の電力消費がそんなにも大きくないことが明らかになりました。次のグラフは11月13日の夜間の瞬時電力です。5台のパワーコンディショナを合わせても36W程度で済んでいます。その次のグラフは発電をはじめる直前の日の出のころのものですが、パワーコンディショナが起動する際に一番電力を使うようで、250W程度のピークを示しています。しかしこれは極めて一時的なもので、他の日も同様の数値を示しており、夜間の平均消費電力はとても150Wのレベルにはならない見通しがつきました。


 よって、東電木更津支社に出向いて交渉した結果、低圧電力契約容量を1kW→0.5kW、使用量をみなしの54kWh→メーター計量値に切替えました。これにより基本料金は半分になり、11月1ヶ月間の実績を集計してみたところ、実消費量は24kWhで済み、54kWhに比べれば44%にすぎませんでした。

季節料金や燃料費調整額の変動によって削減できる金額は変わってきますが、年間で最低7,500円ほどは軽減できると試算しています。

 

 また、ダウンロードしたデータから第二発電所の切り換え前後の計量、料金請求が間違っていたことが判明し、東電も再チェックして誤りを認め返金に応じるなど、当初は想定していなかったBルートデータの利用価値を見出す結果となりました。

 

 IIJスマートメーターBルート活用サービス無償トライアルももうじき終了と聞いていますが、有償サービスとなっても月額利用料やSA-M0の買取価格もお手頃のようです。当社では継続して使用していきたいと考えています。

 

 発電事業者もこうしたBルートデータによって正確な発電所管理を行える時代になりました。気象観測装置、監視カメラと合わせてインターネットに接続して使う遠隔管理システムの提案も進めていきたいと思います。

 


☆ 「発電所だよりVol.02」を発行しました

発電所だよりvol.02を発行しました。

第一発電所、第二発電所それぞれのバージョンをご近所さん数軒ずつ、区長さん経由で回覧板で地域のみなさんにご覧いただけるようカラープリントして持参しました。読者の少なさからいうと、ミニコミ誌を通り過ぎて、ナノコミ誌と呼んでもよいかもしれません。

今回は、アーティストの個展+adidas発電所という前衛的な取り組み(ネーミングライツ=命名権)が始まるにあたり、第二発電所の看板が掛け替えられたことをお伝えするとともに、地域の皆さんに「売却されてオーナーが変わった?」と誤解がないようご連絡を兼ねて発行しました。

第一太陽光発電所(永地)

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第二太陽光発電所(有吉)

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☆ 台風9号の気象観測

8~9月は台風9号、10号、11号とトリプル台風の発生と相次ぐ日本上陸に驚かされました。

なかでも台風9号は8月22日の朝に千葉県館山市付近に975hpaの強い勢力を保ったまま上陸し、千葉県を北上、縦断して行きました。

 

左図の青い太線が、台風の中心付近が通過した経路ですが、弊社第二発電所の至近距離を通過したことが分かります。

 

第二発電所には、7月27日よりウェザーステーション(気象観測器)を設置していましたので、今回発電所の至近距離を台風が通過するという稀な機会の観測データを記録することができました。

 

下のグラフがその記録です。

 

第二発電所は、南南東の向きへの設置角20°の傾斜架台という性質上、北北東からの強風(負圧)への注意が必要ですが、今回の台風9号は接近時は東風、その後は南南西の風で、最大瞬間風速も24m/s程度で収まり、安心できました。

 

台風が一番接近した時間は、午後1時34分ごろと思われます。

それはその時間に、気圧がその日の最低の980.6hpaを記録していることから分かります。館山上陸時に975hpaだったということから、あまり勢力は衰えずに木更津まで来たようです。この日に記録された気圧のグラフは、深い谷間を表しており、大変興味深い形状をしています。

 

また接近直前には日射量も800W/㎡近くを記録することもあり、台風の目による晴れ間もあったことも分かります。

 

こうして現地に常駐しなくても、気象状況が分かり、記録もとれるこの観測機はとても便利です。

日射計が付属していることもあり、太陽光発電所に設置する意義も大きいのではないでしょうか。

 

 


13:22頃の第一発電所、第二発電所の様子


☆ 気象観測装置ウェザーステーション取付

台風シーズンが到来する前に、太陽光発電所の風雨による影響をモニターできる気象観測装置を設置しました。

第二発電所は、先行テストとして7月27日から、テストが良好だったため第一発電所にも8月31日に取付、設定を完了しました。

 

この観測装置は、AC電源とインターネット接続環境を別途必要としますが、弊社発電所は既設の遠隔監視カメラ用にどちらもそろっていました。この他に、

Weather UndergroundというアメリカのWebサービスにアカウントを無料登録して、PWS(パーソナルウェザーステーション)を設定することで、インターネット上に観測したリアルタイムの気象データを公開することができます。

 

第一発電所の気象観測データはこちらで、第二発電所の気象観測データはこちら

 

ハードウェアのマニュアル(英文)はこちらからダウンロードできます。

 

観測できる主な気象項目は、

・気温、結露点、湿度

・風速、瞬間風速、風向

・雨量、累積雨量

・気圧

・日射量、UV指数

等で、観測センサーからベースステーションへは14秒ごとにデータ送信し、ベースステーション(タブレット)からインターネットへは標準5分毎(変更可)観測データが送信されます。観測データは、Weather Undergroundのホームページでいつでもダウンロード可能です。

このキットは、日射量が計測できることが太陽光発電所にとって大きなメリットだと思います。

第一、第二発電所ともに風が強い印象がありますが、風力発電に向くほどなのか、このウェザーステーションで長期にわたり風況調査もできるのが楽しみでもあります。

 

屋外観測センサーには太陽光パネルがあり、充電式電池を補充しながら稼働します。ベースステーションはAC電源が必要ですが、消費電力は7.5Wと微少です。センサーとベースステーションは100m離れていても受信可能のようで、広い太陽光発電所の敷地でも困りません。

このキットには屋内観測センサーもついており、弊社では独立電源システム(バッテリー)の収納庫に使っています。(このデータは、Weather Undergroundのホームページでは表示されず、設置場所のベースステーションのモニターでしか確認できません)

 

単管パイプを支柱に観測センサーを南北、水平を調整して取付け、ベースステーションにWifi、サーバーのアドレス設定や緯度経度などを入力し、Webでデータを見られるようになるまで1時間もかかりませんでした。

4万円もしない投資でここまで本格的な気象観測ができるとは、驚くばかりです。 

 


☆ 自走式草刈機の導入


第一発電所は365坪、第二発電所は530坪もの敷地面積です。

この広い土地に旺盛に雑草は繁茂し、放っておくと太陽光パネルを覆ってしまい発電量の損失にもつながります。

その対策はもっぱら人力による草刈りで、舗装、防草シートの敷設や除草剤の散布など周辺環境へ悪影響を及ぼすことをしない運営方針をとっています。

この草刈りは、電線管や架台の支柱を損傷したり、小石をはねて太陽光パネルを割ってしまうなどのリスクがあるために、今のところ外注をせずに社内工数だけで行ってきました。

最初は電動刈払機を使いましたが、夏草の太い茎には太刀打ちできず、化石燃料のガソリンを使ううしろめたさは若干ありましたが、パワーのある2サイクルエンジン式刈払機に切替え、草刈り効率をあげました。それでも、直径40cm程度の円盤状の回転刃の首振り運動では、1日4、5時間かけても1発電所の4分の1くらいの面積しか刈れず、2つめの発電所を終わるころには、最初の発電所は全く草刈りをしなかったかのように草ぼうぼうの状態に逆戻りといったイタチごっこを繰り返し、昨今は大変モチベーションが下がっていました。

 

この状態をなんとか打破しようと、色々とネットを検索し、たどり着いたのがハイガ―産業の自走式草刈機(HG-CK165B)でした。

8月2日に群馬県邑楽郡千代田町にあるハイガ―産業本社まで出かけて行って、実物を見せてもらい、詳しい説明を受けました。

その場で、オプションの内刃を入れても10万円しないお手頃な価格で購入しました。

 

これを草丈の伸びてしまった第二発電所に持ち込み、本日、梱包を解き、組立てて、エンジンオイル、ガソリンを入れて始動させ、実際に使用してみました。

草陰にところどころ砕石などが隠れている敷地なので、念のため刈高を最高の7.5cmにセットして、30m以上の距離を往復しながらバリカンのように幅61cmでまっすぐ刈っていったのですが、法面を除いてこの機械で刈れるところは3時間程で刈ることができました。

のこった法面と架台下の雑草はわずかな面積なので、あとでこれまで使っていた刈払機を使えば良く、作業の見通しが付きました。

また時折、高速回転のバーナイフに石が当たりますが、カバーがあるので外に飛散せず安全でした。

 

自走式なので、Uターンするとき以外はあまり力を使わないで済み、以前の刈払機での回転刃のヘッドを振り回し続ける疲労はほとんど感じないで済みました。

下の写真が草刈りの様子です。あまりの威力の違いにもっと早く導入していればという思いと、これからの草刈りがはかどり大変楽しみという思いが交錯した1日でした。

 

自重が60kgということと、ハンドルや車輪を分解して自家用車に積み、もう1つの発電所に移動させるのは現実的ではないようです。

第一発電所への移動のために軽トラをレンタルしたり買ったりするより、もう1台買うほうが安そうなのでそうする予定です。

 

前面接道部分

最前列架台と2列目架台の間

2列目と3列目の架台の間



☆ 熊本地震 PV被害調査(第二回)に参加

6月24、25日に熊本・益城町にて行われたNPO法人 太陽光発電所ネットワーク(略称 PV-Net)の熊本地震PV被害第二次調査に参加してきました。総勢15名ほどで、時折雨の降る条件の悪い中、調査票をもとに、太陽光発電システム(PVS)を保有する住宅を回り、聞き取り調査を行いました。

PVSの被害の有無や、現在困っていることはないか、被災後の停電時に自立運転が活用できたかどうか、PVSが損壊している場合の処分やリユース、リサイクルの可能性を探るのが調査の主な目的です。

外観より被害が大きかったとみえるお宅は、罹災より2か月以上が経ったいまも不在が多く、2日間という短期間での調査には限界はありましたが、それでも100を超える調査票の記入ができたようです。

合同調査の翌日6月26日は天候が回復したため、弊社だけ残留して、ドローンによる益城町全体の空撮を実施しました。

昨年末に航空法が改正されたため、事前に国土交通省へ許可申請を取得済みでした。

広範にブルーシートが屋根にかかったままの家屋が数多く点在して、被害の大きさと復興の足取りがままならない状況が上空からも観察できました。(下に空撮写真といくつかの被災PVSの写真を掲載)

 

担当した範囲での概観ですが、震度7を2度も経験したということから、自宅を放棄して避難された方が多く、太陽光発電の自立運転機能は知っていても活用する機会がなかったという方々が大勢いらっしゃいました。

また、若い世代の方々ほど自立運転のことは良くご存知でした。あるシニアの方は、「私の家のシステムには自立運転機能はないと業者に言われていた」とのことでしたが、パワーコンディショナを拝見すると自立運転のボタンと専用のコンセントはちゃんとついていました。単なる誤解によるものか事実関係は分かりませんが、こうした事例も実際にはあり、システムの引き渡し時のコミュニケーションが大事だと思いました。

 

調査地区を歩いてみて、やはり、一見してわかる新耐震基準を満たしていない古い住宅の倒壊、損壊の確率は大きく、基準を満たしている新築家屋で屋根にPVSを搭載しているようなお宅は、震度7を経てもなお、従前と同じような生活ができているようでした。

また、阪神淡路大震災のときに顕著だった停電復旧にともなう「通電火災」は、発生していないようでした。九州電力や住民による過去の教訓を生かした慎重な復旧活動があったのではないかと思われます。

 

本調査は、NEDOの事業プロジェクトにも認定される見込みとのことで、計3回の調査をもとに1年後をめどに正式な報告書が出るとのことです。引き続き、弊社も貢献していきたいと思います。

 


★ 第二発電所が1周年を迎えました

第二発電所が系統連系したのが、ちょうど1年前の4月24日でした。

みえるーぷの記録によると、累計発電量 90,050kWh/年を記録しました。設備利用率は14.2%となりました。

 

期間:2015/4/24~2016/4/23

総累計 基準発電量(kWh) 実績発電量(kWh) 稼働
日数
達成率 設備
利用率
第二 66,921 90,050 366 135% 14.2%

 

 

第一発電所の最初の1年間は以下の通りでしたので、第二発電所の72kWの過積載は、60kWの第一発電所

よりやや効率は落ちたように見えますが、計測期間が同一でなく、気象条件が違っている点に留意が必要

です。

 

期間:2014/10/15~2015/10/14

基準発電量(kWh) 実績発電量(kWh) 稼働
日数
達成率 設備
利用率
59,550 81,733 365 137% 15.6%

 


☆ はじめて「発電所だより」を発行しました。

永地の第一太陽光発電所は1年半、有吉の第二太陽光発電所はもうすぐ1年になります。

御近所のみなさまへのコミュニケーションが足りなかったことを反省して、発電所別のミニコミペーパー「発電所だより」を作成しました。地区の新年度会費のお支払に合わせて、区の役員さんやご近所に配布させていただきました。

立ち話では話しきれなかった発電所の様子をお知らせできると思います。

 

 

第一太陽光発電所(永地)

第二太陽光発電所(有吉)



☆ 売電先がみんな電力に切り替わりました。

本年1月に手続きし、第一発電所は3月10日に、第二発電所は3月17日に売電先が東京電力からみんな電力へと切り替わりました。少し詳しい業界用語でいえば、激変緩和措置の対象として間に合ったことになります。

プレミアム付きの買取価格をオファーしていただいたので、今後、顔の見える発電所の付加サービス用に原資が出来ます。

4月1日からの電力小売り全面自由化を前に、みんな電力は世田谷区にある「ものづくり学校」の施設へ高圧供給をしていますから、エコロジアの電気もそこへ流れていっていることになります。

第一、第二ともにみえるーぷというWEBベースの発電量の遠隔モニターがあり、このデータをみんな電力さんと共有し、需給管理に役立てていただいています。

また来月には、CT付きのスマートメーターの受付が可能になるそうですから、Bルートの申請をして、2つの発電所ともにスマートメーター化を図るつもりです。このメーターの情報が小売電気事業者に飛ぶようになると、30分単位で実際の買取電力量が把握できるようになるはずです。

☆ みんな電力eNECTのホームページに掲載されました。

みんな電力さんの会員制電力販売ENECTのサイトが本日オープンしました。

昨日2月25日に弊社第一、第二発電所にてプロカメラマン 新井延幸氏による撮影が行われました。

そのときの写真が早速、ENECTのホームページを飾っています。

左から山口区長の奥さま、私の次男、私、北隣の松本さん。いい笑顔のベストショットです。

 

顔の見える発電所として、紹介ページも作成してもらいました。(林)

 


☆NHKおはよう日本にて紹介されました。

今朝のNHK「おはよう日本」 特集まるごと『電力小売りの全面自由化「わが社の電気を!顧客争奪戦」』にて、弊社発電所と代表インタビューが放送されました。

 

この特集コーナーは約10分間、主に東京ガスとみんな電力の2社がクローズアップされ、セット割で安さを訴求し顧客を獲得しようと奮闘する企業と、電源のなかみに関心を寄せる顧客ニーズに応え、顔の見える関係をつくろうとする企業を対照させるものでした。

 

弊社は既報のとおり、みんな電力の小売電力事業の理念に共鳴し、第一・第二太陽光発電所の売電先を同社に切り換える手続きを済ませました。

 

同社のユニークな戦略を主要メディアも注目しているなか、NHKから取材要請が入り、電力調達先となる弊社も直接現地取材したいとの流れになり、取材は1月25日(月)、快晴のもと行われました。

 

小売電力完全自由化は、ともすれば価格競争一色の報道がなされがちですが、みんな電力のような取組みをしっかり報道してくれたことに感謝しています。弊社もみんな電力を全力で応援します。

 

■快晴のもと、第一発電所での撮影状況



☆第一・第二発電所の売電先の変更手続きを行いました

本日、弊社第一、第二太陽光発電所の売電先をみんな電力(東京都世田谷区 小売電気事業者登録番号A0055 代表取締役 大石英司)へ変更する手続き(託送供給等に関する承諾書の提出)を行いました。

今般計画されている国の制度変更にともなう激変緩和措置の適用になる予定です。

 

連系開始以来、固定価格買取制度のもと東京電力へ全量売電してきましたが、手続きが順調にいけば来る3月よりみんな電力が約定の固定価格にて買取ることとなります。

 

現在は、固定価格買取制度を利用する大多数の再エネ発電事業者が、東京電力のような一般電力事業者を売電先としています。

再エネの電源は連系時にほとんど自動的に囲われてしまい、一般電力事業者の火力発電所や原子力発電所の電気と混ぜられ、需要家ユーザーに供給されています。それに対し、再エネ電源(FIT電気)を主体に調達したい新電力(PPS)は個別に売電先変更を促す営業活動をしなければなりませんが、大変な労力がかかります。

 

電力業界に顔がみえる関係づくりのコンセプトを導入し、変革を起こそうとしているみんな電力の理念に弊社は共感しています。

ユーザーが電源を選べるようになり、再生可能エネルギーが支持されていることが見えやすくなり、普及率が高まる仕組みづくりの一助となることを願っています。

 


☆第一、第二発電所のモジュール締め付け全数確認が終了しました

昨年12月8日に実施した定期点検では、記事に書いたとおり、4段組みの架台の下から2段目と上から2段目の境目にある固定金具にはパネルに登らないと届かず、検査対象から外していました。理由は、点検者がモジュールを傷めないよう登って作業する方法が見つからなかったためです。

 

作業方法をどうするかが越年した課題だったのですが、アルミ製の足場の裏にゴムクッションを取付けた特製資材(左写真参照。Looop社営業の方がドイツの展示会で同様の用具が出品されていたとのことで、それを参考に自作し、自社発電所で問題ないかを実証されたもの)を持ち込み、本日、残っていた締付点検、増し締め作業を無事に行うことができました。この方法だと安心できました。探求すれば色々あるものです。今後のために弊社でも自作して常備する予定です。

 

下図が総合結果です。竣工から8ヶ月ほどしか経っていない第二発電所の方は227ヶ所(全体の31.5%)を増し締めし、14ヶ月経過した第一発電所の方はたった2ヶ所(全体の0.3%)の増し締めで済みました。


★発電実績に2015年通期のデータを反映しました

冬至も過ぎ、2015年も終わり1年間の発電量が確定しました。

2015年の気象は変動が激しく、日照に恵まれた月とそうでなかった月の差が大変大きかったと思います。

12月は昨年の実績値がある第一発電所でみると、対昨年比約-20%と全くふるいませんでした。

もっとも昨年の天候が良すぎたと見ることもできます。

1年間を通してみると、好調不調の波が均されていくもので、月ごとに一喜一憂しないことが大事かと思います。

 

2015年の年間を通した設備利用率は第一発電所が15.3%、第二発電所が14.6%と立派な成績を収められました。

目標とする基準発電量に対しても約35%上回ることが出来、順調な運転が続いています。

本年2016年も、故障や事故が発生しないよう気を引き締めて管理していきます。

 

詳しい情報については、更新した発電実績のページをご覧下さい

 

2015年 基準発電量(kWh) 実績発電量(kWh) 稼働
日数
達成率 対前年比 設備
利用率
備考
12月 第一 4,256 5,078 31 119% 80.6% 11.4% 年間で一番太陽高度が低く、日照時間も短い冬至を迎えたうえ、先月からの曇天傾向が引き続き、日中厚い雲に覆われ低日照となる日が多かったものの、前月より設備利用率はやや回復した。12月8日は両発電所の定期点検のため、一時送電を停止した。
第二 4,505 5,671 31 126%   10.6%
合計 8,761 10,749   123%    
当年累計 第一 59,550 80,327 365 135%   15.3% 本年は5~7月、10月の日照好条件に支えられ、基準発電量を約35%上回り、設備利用率も15%前後となり好成績となった。
第二 46,789 63,508 252 136%   14.6%
合計 106,339 143,835   135%    

 


☆第一・第二発電所の定期点検を行いました

12月8日で第一発電所は連系運転開始から420日、1年以上も経過。第二発電所は229日、半年ちょっとの経過したところで、経過時間がバラバラですが、手間暇、コストを考えて毎年この時期に2つの発電所を同時に行うことにしました。

12月は冬至の時期にあたり、年間で一番発電量が少なく、点検による発電ロスを抑えられ、作業を行うにあったって晴天確率が高いというのが理由です。

 

本日は残念ながら早朝に雨が降り、終日暗い曇天となってしまい、モジュールの電気特性検査にはあまり適さない天候でしたが、船井サービス株式会社の4名のエキスパートにより、午前中に第二発電所を、午後に第一発電所の点検作業を実施していただきました。

 

点検項目は左の表のごとく、ソーラーパネル、架台、パワコン、分電盤の目視や測定器による計測でした。

 

点検結果の報告書は後日提出いただきますが、本日現場立ち会いで口頭で報告いただいた限り、重篤な問題はありませんでした。

一番気にしていたのは、架台の固定金具の緩み具合でしたが、全数チェックし緩みを検知した場合は増し締めまでやっていただくお約束でした。

しかしながら、弊社の4段組みの架台の下から2段目と上から2段目の境目にある固定金具のボルトのチェックのためにはパネルに登らないと届かず、不用意にパネルに体重をかけることを恐れ、今回の検査対象から外すことになりました。

この部分は、対応策を考えたうえで後日再実施していただくこととなりました。

 

部分的に検査できなかったところはありましたが、パネルの固定具合検査、増し締め作業の結果記録は左下の図のとおりです。

 

これらを見て分かる通り、建設して1年以上経った第一発電所の緩みはほとんどなく、半年ちょっとの第二発電所の方の緩みが目立ちました。

 

竣工時に今回と同じような検査や記録をしていないため、初期状態に違いがあったのかどうかは良く分かりません。

しかし、第二発電所の方は架台の縦レール上部のキャップが強風でしばしば飛ばされ脱落しているのをみかけた一方、第一発電所では全くといっていいほどないことから、第二発電所の方の風圧力はかなり強いことがいえそうです。

よって、第二発電所の固定金具、ボルトが緩みやすい傾向があると考えられ、この検査結果は弊社にとって大変意義のあるものでした。緩みといっても脱落するほど大きく緩んでいたわけではありませんが、長期間放置して良いわけではなく、少なくとも半年に1度は自社チェックすることを肝に銘じました。

 

いづれにせよ、手の届く範囲で必要なボルトの増し締めが出来て年を越すことができるのは安心なことです。

 

今回、定期点検用の記録フォーマットが出来たことで、毎年同じ方式での検査を行い、有効なメンテナンスを実施していくつもりです。

 

次回の検査では、モジュールのIVカーブが綺麗にとれるよう晴天になってほしいと思います。(終)



☆第一発電所が連系1周年を迎えました

第一発電所のこの1年の発電実績は以下のとおりです。

 

期間:2014/10/15~2015/10/14

基準発電量(kWh) 実績発電量(kWh) 稼働
日数
達成率 設備
利用率
59,550 81,733 365 137% 15.6%

 

連系開始後は順調な発電を続け、特に大きなトラブルもなく運転できました。

日照条件の良い立地に恵まれたおかげで計画を37%上回る好成績でした。

計画値としての基準発電量は変更しませんが、この81,733kWhという実績発電量が2年目以降の発電量評価の物差しになります。


なお、上記の実績データは、みえるーぷによるパワーコンディショナのログを集積したものです。

東京電力からの連系開始から2015年10月8日までの359日分の「購入電力量のお知らせ」を累計すると76,716kWhとなり、日割り調整して365日分は77,998kWhとなり、上記と比較すると4.6%ほど低くなっています。

一般に発電モニターの誤差の範囲といわれますが、これは電圧上昇抑制によるものか、今後調査したいと思います。



★第二太陽光発電所開所記念BBQパーティ-開催!

5月30日(土)。

前日の雨がウソのように晴れ渡り、絶好のコンディションのもと、開所記念BBQパーティーを開催しました。

資材・施工担当のLooopさん、土地の売主さんの息子さん夫婦、ご近所の家族連れ、ソーラーシェアリング専門家に我々会社関係者10名あまりで、楽しくテーブルを囲みました。

 

もっと多くの方々に声がけしていたのですが、5月は気候もいいこともあって、運動会やら各種イベントで皆さん多忙な季節。我々も翌週回しにできない事情もあり、本日挙行した次第。でも、座席のキャパシティや料理の量も考えれば、結果としてちょうどいい人数でした。

 

第二発電所の地域貢献のコンセプトをご近所さんにも聞いていただいて、今後ご協力いただけるとのこと。いろいろ楽しい話に花が咲いて、あっという間に時間が過ぎてゆきました。

 

ご出席のみなさん、本当に有難うございました。

 


★(第二発電所)雨水利用システム、蓄電システム、コミュニティコンセントの設置

先月末の第二発電所連系開始以来、自力でこつこつ追加工事をしています。

 

(1)雨水利用システム

太陽光発電所のメンテナンス上、水は不可欠ですが、第二発電所の敷地には水道設備が引いてありませんでした。見積を取りましたら60万円を超える金額が提示され、水道は断念しました。代わりに雨水利用システムのことを思いつき、500リットル雨水タンク、放水栓、雨どいと固定金具、タンクへの取水パーツなどをネットやホームセンターで取り揃えましたところ、3万円にも満たない金額で済みました。

 

架台下のパネルの隙間で雨水が滴下するスポットに総延長12mの雨どいを取り付け、雨水タンクに誘導する単純な設置ですが、狭いスペースで雨水が流れる水勾配を持たせるのに苦心しました。

 

ここのところの恵みの雨でタンクには300リットル以上溜まっています。これで渇水時の植栽の水やりも安心です。

(2)コミュニティ向け非常用電源蓄電システム

第一発電所は公民館がすぐ近くにあり、長期間の大規模停電時にはパワコンを自立運転モードにし、地域住民が利用できるような対策を講じていますが、第二発電所は公民館が100m以上離れているため、独立系太陽光発電による蓄電池システムを作って、非常時電源として利用していただこうと考えています。

具体的には、架台に設置した288枚のうちの1枚を切り離し、収納庫に設置したチャージコントローラーにケーブルでつないで12V蓄電池に充電。

バッテリーに100V交流に変換する正弦波インバーターを接続して照明やTV、パソコン、携帯充電用の電源に利用します。

 

この蓄電池とインバーターだけを非常時の避難所・対策所となった公民館に持ちこめば、随分と役立つのではないかと考えました。蓄電池は重たいので、アウトドアなどで使うキャスター付きの折り畳み式キャリーカート(耐荷重100kg)も収納庫に準備しました。3WのLED照明もついてます。

(3)常設コミュニティコンセント

蓄電池による非常時電源システムは、非常事態が発生した際に一時的に使用するもので、それだけではせっかく能力をもった機器がもったいないと思われます。

静岡の市民共同発電所が地域貢献として行っているコミュニティコンセントのアイディアを使わせていただくことにしました。

これは蓄電池・インバーターを常時ONにしておいて、ゲート脇のフェンスに防水仕様の屋外コンセントボックスを設置し、その下に木製の小さなテーブルも設えました。

フェンスの外はオープンスペースなので簡単にアクセスでき、携帯電話の充電が無料でできるくらいのイメージです。

実際に使ってくれる人がいるかは未知数ですが。


お隣さんなら、自宅停電時に延長用ドラムコードをつかえば自宅に引き込め、夜間の照明やTVくらいの利用はできそうです。

それ以外にも発電所のメンテナンスとして電動草刈機や電気ドリルなどの自家利用もできます。

これらコミュニティ向け非常時電源システムやコミュニティコンセントのサービス提供は、独立型太陽光発電によるバッテリーシステムを利用することがポイントです。夜間や雨天時に電気を使いたいというニーズに応えることができるようになるからです。


6月6日には、12V100Ahの再生バッテリー4個が届きます。いろいろ欲張りな多様な利用を想定しているなかで、蓄電池の数量、組み合わせ方や機器の選定の仕方などを勉強し、試行錯誤しながら進化させていきたいと思います。

うまく行けば、同じコンセプトのシステムを第一発電所にも設置する予定です。


★第二太陽光発電所が連系されました

ゴールデンウイーク前には連系完了したいと考えていましたが、本日4月24日午前10時に無事連系できました。

同時に竣工検査も実施していただき問題ないことが確認されました。

 

3月25日から始めた工事は、4月上旬の異常な荒天のために、余裕をもっていたはずの工程が本当にぎりぎりになってしまいました。

 

連系が終わればすべてが完了ではありません。

芝桜400ポットとヒメイワダレソウ300ポットの植えつけが待っています。さらなる植栽計画も立案中です。

また、独立電源バッテリーによるコミュニティコンセント設置と、ここは水道設備がないため雨水タンクの設置も行う予定です。5月末の発電所お披露目会までに完成予定です。


★第一発電所の除草メンテとベンチ設置

4月上旬の異常な雨続きから、中旬になってようやく好天に恵まれるようになりました。永地の田植えはもう終わっています。

 

第二発電所の工事の傍ら、第一発電所の面倒も見てやらねばなりません。今日はまた少し雲が多く、暑くもなく絶好の草取り日和でした。

 

サツキツツジの花芽も大きく膨らみ、ゴールデンウイークあたりには満開の花を楽しめそうです。

ツツジもアベリア(ホープレイズ、サンシャインデイドリーム、ベラドナ)も、雑草に隠されて成長が心配な状況で、今日の除草は良いタイミングでした。

 

家内が敷地南端部にミニ菜園を作り、なんとトウモロコシの種をまいてしまいました。背丈が伸びるとパネルに陰がかかるので勘弁してと言いましたら、「芽がでたら移植する」とのこと。

 

それから、ずっと念願だったパーキングスペースへのベンチの設置も行いました。そのまま置いただけでは持っていかれる心配もあったので、脚にコンクリートを打設しました。

 

発電所のフェンスの外にあるので、近所のかたへのコミュニティベンチとして使っていただければと思います。


★千葉県木更津市に第二太陽光発電所建設工事を開始しました

秒速8mもの強風が吹きつけるなか、八剱八幡神社 神官様においでいただき、地鎮祭、起工式を無事執り行いました。 

笹竹は、有難いことに第一太陽光発電所のある永地区の区長様にご用意いただきました。

列席したのは、株式会社Looopの営業1名、施工技術の2名と施工を担当していただける代表の方1名に私を加えて計5名。 

自転車で通りかかったご近所の方から、風に負けない大きな声で「おめでとうございます」と呼びかけていただき、とても幸せな気持ちになりました。

やはり、ご近所への事前のご挨拶回りは大変重要です。

 

これから約1か月の工期を経て、4月末には竣工、系統連系の予定です。

第二太陽光発電所プロジェクトのページを追加しました。


★第二太陽光発電所用地の契約が整いました

昨年12月から、第二発電所用の用地を探していましたが、本日ようやく契約にこぎつけました。


今度の土地は約530坪、第一発電所よりひとまわり広い用地です。

第一発電所に行く道の途中で、「売地」の看板を見つけ、粘り強く交渉してきた結果が実りました。その過程で、売主さんとも良好な関係を築けたと思います。


南側道路で、電柱や電線の影も気になる立地です。さらに見はらしの良い風の吹き抜ける場所ですから、架台支柱の補強も課題です。

先月中に72kWの設備認定が無事おりましたから、これからいよいよ詳細設計に入り、工事の段取りを詰めていきます。


★「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令案等」に対するパブリックコメントを送信しました。

「e-Gov」のパブリックコメント(意見募集中案件) で募集の標記案件について、合計4件の意見を送信しました。

 なお、2014年12月26日に開催された「自由民主党資源・エネルギー戦略調査会再生可能エネルギー普及拡大委員会」の場で

太陽光発電協会から「自由民主党 資源・エネルギー戦略調査会 再生可能エネルギー普及拡大委員会」への提言資料

公益財団法人自然エネルギー財団から「固定価格買取制度の運用見直し案について

が発表されています。


★次なるプランニング

第一太陽光発電所の運転が順調です。

そろそろ次を考え始めています。

事業企画段階から1か所だけではなく、ソーラーシェアリングなど複数のプロジェクトを志向してきたので、まずはまた用地探しから始めています。第一でも用地選定から取得まで半年はかかりました。

決してFIT価格が高いうちに何としても駆け込むという利益追求型ではないものの、来年1月末までの今年度設備認定に間にあえば、それはそれでよし。


ネットでの物件情報検索や第一発電所へ管理に出かけるついでに、近隣の売地看板を物色しています。

250坪90万円という地目が畑の農地。ソーラーシェアリング事始めに良いかと思い、袖ケ浦市役所の農業委員会に相談しましたが、やはり当方は営農者ではないため、農地は買えません。

農地法の規制はいかんともしがたい事実を再確認しました。



★年報報告(設置費用報告 10kW以上)

再生可能エネルギー発電設備 電子申請」のページから、はじめての年報報告を行いました。


再生可能エネルギー特別措置法第6条第1項による経済産業大臣の設備認定を取得したものは、同法施行規則第12条により、当該認定に係る認定発電設備の設置に要した費用の報告及び認定発電設備の年間の運転に要した費用の報告を経済産業大臣宛てに行うことが義務付けられています。


本年7月29日付「太陽光発電設備に係る費用年報の提出の電子化について(周知)」にあるように、本年8月5日より電子申請が可能になりました。